西日本私大初の教職研究科 来春設置へ【紙面より】

 来年4月より朱雀キャンパス(京都市中京区)に設置する「教職研究科(教職大学院)が正式に文科省から正式に認可された。「臨床教育」「教育方法・学習化学」「国際教育」の3つのコースを設け、学校現場での現代の諸課題やグローバル時代に対応した教育を行える教員の養成を目指している。

 単独で教職大学院を開設するのは、西日本の私立大学では立命館大学が初めてで、4キャンパス・14学部20研究科を有するネットワークを生かした総合大学ならではの多様な学びの環境が整うことになる。

 

 いじめや不登校、体罰に虐待問題など、複雑化・深刻化する教育課題に加え、急速に発展する情報通信技術やグローバル化など、教育現場は厳しい環境下にある。こうした中、教育現場ではより一層、教員の「資質」の高さが求められている。今回の教職研究科の開設にはこうした学校教育現場の変化が背景にある。

 これまで本学では約7000名の教員を輩出しており、小中高合わせ5つの附属校ももつことから学校教育への実績がある。同研究科では3つのコースを設け、院生のニーズと適切に合わせられるほか、附属校や各キャンパスのある京都府・京都市・大阪県・滋賀県の4つの教育委員会が管轄する公立校を合わせた26校の「連携協力校」で院生が実習を行うことで、教育現場と総合大学の大学院での学びを往還させ、理論と実践に基づく高い指導力と専門性、そしてグローバル社会でも通用する課題解決力を備えた教員を目指している。

 教職研究科は2017年4月に朱雀キャンパスに開設され、入学定員は35名。11月と2月にそ れぞれ入試を予定している。