2月22日から24日までイオンモールKYOTO内の映画館T-ジョイ京都,KOTOホール(京都市南区)で立命館大学映像学部の卒業制作上映・展示会「立命館映像展」が開催された。この上映・展示会は卒業研究の成果を世の中に送り出すものとして上映・展示が行われ、来場者は映像学部の学生・卒業生、本学の学生を中心に今回は過去最多の2244人となった。また学生映画が好きで、毎年この上映会に訪れるシニア世代の本学の卒業生もいるという。「立命館映像展」は、映像学部が初めて卒業生を輩出した2011年から毎年この会場で行われている。今回は8回目の開催となり、また平成最後のものとなった。
ドラマ作品『ピンキッシュパンキッシュ』の予告編
上映会はT-ジョイ京都で行われ22日から多くの観客で賑わっていた。映像学部での4年間の成果である、ドラマ・ドキュメンタリー作品が上映された。卒業制作での作品は、インターネットで配信されることは無いという。しかし「ぴあフィルムフェスティバル」などの映画コンペティションに応募される作品もあり、コンペティションで入選されたケースもある。上映会での最初を飾ったドラマ作品『ピンキッシュパンキッシュ』は、松下春香さん(映像4)、平栗侑香さん(映像4)の共同制作。主人公のニコ、ニコの従姉妹アカネが恋愛の形とは何かを追い求めていく。題のピンキッシュパンキッシュは、ピンクがかったパンクを意味する。パンクは反抗を意味する言葉。松下さん・平栗さんは、恋愛を人生の中で最も重要なものであるとする恋愛至上主義に対する疑問からこの作品を作ったと語る。2人は映像展で作品を上映できたことに対し「無事作品の上映まで行ってよかった。上映会後のアンケートを見るまでは反応はわからず不安だが、上映することができてひとまず安心した」と語った。
イオンモールKYOTO4階KOTOホールで行われた展示会では、映像学部が研究する最新の映像技術の研究成果が展示された。大島登志一ゼミではVR技術・ミクストリアリティ技術などが研究されている。ミクストリアリティは現実の映像とコンピューター上の映像を合成する技術を指し、全身で映像を体感できる技術だ。大島教授のミクストリアリティの技術は、フランス・ラヴァルで行われるヨーロッパ最大のバーチャル技術展示会「ラヴァル・バーチャル」で展示されるなど世界で高く評価されている。大島ゼミのゼミ生、藤原大樹さん(映像・4)は、ミクストリアリティ型のゲームの研究を展示した。このゲームはプレイヤーが2人で対戦する形式。しかし、プレイヤーの画面に対戦相手のプレイヤーの操作が表示されることはなく、戦略的な技術が求められる。藤原さんは、大島ゼミに入った理由を難しいことにチャレンジしたかったからだと語る。藤原さんは卒業後、兵庫県の企業に就職し、システムエンジアとして働くという。
今回の立命館映像展では、Twitterアカウント「立命館映像展2019」(@rits_eizoten)が#あこそれえいぞうとのハッシュタグを用いTwiiter上で情報を発信していた。このハッシュタグ#あこそれえいぞう は、あれも・これも・それも、えいぞうとの意味で、映像学部の研究の幅広さを示す。今回の立命館映像展は、学生映画から最新の映像技術まで幅広い映像学部の研究成果を広く世に紹介するものとなった。(堀内)
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