関西学生野球連盟の春季リーグ最終節、立命館大対同志社大の伝統の立同戦1回戦が25日にわかさスタジアム京都(京都市右京区)で行われた。本学が6―4で制し、2季ぶりの優勝に大手をかけた。(石井・廣部)
試合は混戦の模様を見せた。1回表に1番渡邉(産社3)が相手の失策で出塁すると、3番橋本(産社3)の右翼越えの適時三塁打で1点を先制する。
しかし、その裏に3番杉内の右前安打からの3連打や暴投、さらには味方の失策で同点に追いつかれる。
同点で迎えた3回表、大坂(産社4)の中前安打などで一死一、三塁となり、3番橋本が左翼への適時二塁打を放ち、2打席連続となる打点を挙げた。さらに続く4番の大本(文4)が左翼への適時打を放ち、この回一挙4得点を取る。
6回表にもさらに1点を追加し、前節の関大戦で3試合計5得点と湿っていた打線は6得点を挙げた。
投げては先発の坂本(文4)が味方の失策などで4点を失うも、9回154球を投げ抜いて被安打6、10奪三振で自責点1とエースの意地を見せる投球を披露した。
坂本は自身の投球について「今日は変化球が多めでかわす投球になってしまった。変なところに力が入ってしまった」とリーグトップの5勝目を挙げるも、反省点を口にした。
主将の大本は試合について「難しい試合だったが勝てたことが全て。捕手として前半は慎重なリードになりすぎた。後半は坂本の力を出し切るリードができた」と振り返った。
FEATURE 井上浩輝
今季はここまで(第7節終了時)打率.184と調子が上がらなかった井上選手。シーズン中盤からはスタメンを外れる試合が増えていた。
「なんでスタメンじゃないねん」
葛藤を抱えながら4回生として、ベンチからチームを鼓舞し続けていた。そんな中、近大2回戦で印象に残った場面があったと言う。
「雨中の試合で、スタンドの人がびしょ濡れになりながら応援を続けてくれたのです。サポートしてくれる人の存在を再認識した瞬間でした」
そして迎えた立同戦。三塁側応援席がえんじ色に染まった。井上選手は「勝つことで応援してくれる人に報いたい」と意気込んで試合に臨んだ。6回に守備交代から出場し、直後の7回に先頭打者として打席が回ってくる。
「(スタメンから外した監督を)結果を出して見返してやりたい。絶対に打つ」
振り抜いた打球は中前へのクリーンヒットになった。3試合ぶりの安打だった。それでも試合後に打席を振り返る井上選手の表情に安堵は見えない。
「明日があるので。絶対に同志社に勝って優勝を決める。4回生なので、チームを引っ張る打撃をしないと」
競争の激しい外野手戦線で、存在感を示したい。
井上 浩輝 #7
産業社会学部・4回生 外野手 177cm 67kg 右投げ左打ち
報徳学園高校出身
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