参院選の公示を控えた5月31日(金)、本新聞社社内で「大学生と政治について」をテーマに討論会を行った。
討論会に参加した8人の学生はそれぞれ選挙権を有しているが、3人の学生はこれまで投票に行ったことがなかった。
投票に行かない理由については自宅外生から「住民票を移しておらず、投票のためだけに地元に帰省することが面倒だ」という意見が挙がり、住民票を移さない理由としては「京都には大学生時代の4年間しか過ごさないため、わざわざ移したくない」「移しても京都の議員になじみがない」といった意見が見られた。
また、住民票以外の投票に行かない理由について「そもそも政治に興味がない」、「自分が投票に行っても政治が変わらないのではないだろうか」という政治に対する関心の低さも露呈した。政治的無関心については、子育てや老後の貯蓄・税金問題など「学生には実感が湧かないような事柄が、政治の焦点となっているからではないか」という意見もあった。
しかし、日頃は政治に対して関心が低い学生であっても、討論会中は積極的に発言する姿勢が見受けられた。「普段の生活で友達と政治の話をしていたら目立つし、白い目で見られるかもしれないが、こういう場があると話すことができる」という意見も出た。それに応じて1人の学生は「若者の政治に対する関心の低さが問題視されているが、潜在的には関心があるということではないか」と指摘した。
最後に別の学生が「若者が政治に関心が示さないのは政治に関して考える機会が少ないからだ。友達に白い目で見られるかもしれないという心理的障壁があり、政治に限らず自然と自分の言いたいことを言えなくなる。若者に限らず、いろいろな人が自由に意見を発言する機会を日本社会の中で作っていけば良いのではないか」と提言した。(石井・鶴)
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