【参院選2019 大阪選挙区】「あの素晴らしい大阪人マインドをもう一度」数森圭吾候補(幸福実現党)

 幸福実現党から出馬している数森圭吾氏(39)は主な政策に「国防」と「経済政策」を掲げる。また大阪のマインドは「公共精神だ」と話し、お笑いチックで自虐的な「大阪人」のイメージ刷新を図る。

 

取材日=6月29日 (取材・写真)=鶴

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 第25回参議院選挙が7月4日に公示され、21日の投開票日に向けた選挙戦がスタート。大阪選挙区からは改選数4に12人の候補者が立候補した。本紙では6月26日までに出馬を表明した10陣営に取材を行い、若者目線で政策を聞いた。

 

東徹(日本維新の会)梅村みずほ(日本維新の会)太田房江(自由民主党)尾崎全紀(NHKから国民を守る党)亀石倫子(立憲民主党)佐々木一郎(労働者党)杉久武(公明党)辰巳孝太郎(日本共産党)にしゃんた(国民民主党)

※敬称略 50音順

※大阪選挙区からは他に足立美生代氏(オリーブの木)と浜田健氏(安楽死制度を考える会)が立候補しています。

※立命館大学新聞社としては、特定の政党や候補者の政治的主張に同意することはありません

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Q なぜ参院選に出馬するのですか?

 幸福実現党は立党した2009年から一貫して「国防」と「経済政策」を訴えてきました。国防の面では「日本を守りたい」、経済政策の面では「皆様の生活を豊かにしたい」と考えています。加えて大阪人の気高さや日本人の誇りを取り戻したいという思いがあります。大阪人には、お笑いチックで自虐的なイメージが不随しますが、本物の大阪人はそうではありません。大阪はかつて日本一の経済都市であり、事業の発展によって大阪や日本を豊かにする「公共精神」がありました。そういったマインドをもう1度作り、日本経済を支える大阪にしたいです。

Q どういう風にマインドを作るのですか?

 経営者、政治家を含めて公益精神をいかに持つかということです。世のため、人のため公益精神を持つことが、日本経済の発展に繋がります。公共精神を共通意識として持つことで大阪が変わるのではないかと思います。

Q 政党母体に宗教団体「幸福の科学」があるが、そのマインドと関係しているのか?

 かなり関係していますね。現代においては一部、反社会的な宗教もあったので、宗教のイメージは悪いものになっています。しかし正しい宗教は本来、自分が救われるというのはもちろんですが、それをもって世のため、人のために働くものです。信頼を集めている正当な宗教には奉仕精神があります。つまり国政であろうが、市政であろうが、政治家は「世のため、人のため」に働くのが本来で、職業のためにやるものではないと思うのですよ。そういう意味では宗教精神は全ての政治家が持っていなければなりません。

Q 宗教精神とは?

 人間が謙虚であり続けるためのマインドだと思います。政治家は、とりわけ人の生活に大きく関わる環境づくりの仕事ですので、感謝の気持ちを持って世の中のために働くというのが絶対に大事です。残念ながら、そういう思いをもっていない政治家が今は多いですね。

Q 近代になって宗教と政治を切り離すいわゆる政教分離が進んできました。日本国憲法

20条でも政教分離は明記されています。

 国家神道の元で宗教が弾圧された歴史がありました。この歴史から、国家の力で宗教を弾圧してはいけないというのが政教分離規定です。宗教が政治の場に出ることは、世間の皆様の印象を置いて、法的な部分では問題がありません。

Q 逆に政治を通じて布教活動をしているのですか?

 いえいえ(笑)。幸福の科学は多様性を認めていますので、「他宗教を廃止しよう」とか「自分の宗教だけが良ければ」という考えはないです。自分たちと考えの違う人であっても、全員が幸せになってほしいと思っています。

Q 当選したら注力したい政策は何ですか?

 いろいろとありますが、主には「国防」と「経済政策」です。国防を具体的に言うと、「9条改正」です。正当な主権国家としての抑止力として、自衛隊を国防軍と位置づけます。また「交戦権の放棄」も完全に撤廃します。自民党は、3項に自衛隊を書き加えるとしていますが、意味がありません。下手をすると、3項が既存の条文に矛盾する可能性もあります。シンプルに書くべきだと思いますね。

Q 「核武装」も政策に掲げられています。

核兵器に関しても、中国や北朝鮮が保有している以上、対抗措置として必要だと思っています。

Q 核兵器保持や9条改正には抵抗を覚える国民が多いと思いますが。

 なぜ抵抗を覚えるのでしょう。

Q 日本は唯一の戦時被爆国でありますし、アジア太平洋戦争の痛烈な反省として「再軍備」には抵抗があります。

「戦争被爆国だから核兵器を保有しない」という考えが理解できません。原爆の被害を受けた日本が、「私達が悪い」という立ち位置にいるのは極めて矛盾していると思います。戦争の恐ろしさと悲惨さを知っている日本人だからこそ、戦争をしないように抑止力を持つ必要があります。

Q 核兵器保持や軍拡には、NPT体制という現実的問題や国際世論の反発も考えられます。

 国際世論の反発はあるでしょう。親日国への根回しをした上で、「日本が軍拡に乗り出した」と勘違いされるような行動は避けなければなりません。ただ軍拡を推進しているわけではありません。有事に相手国が脅威と感じるだけの武力を持っておく必要があるのです。総合的戦略の1つとしての軍備であり、日米安保は保持します。世界の脅威は中国であると考えているので、ロシアとの結びつきも大切です。中国を中心とした安全保障上の危機については対応していく必要があります。

Q 経済面ではどういう政策を取りますか?

 減税です。政府は社会保障の充実のために消費増税を掲げていますが、根本として消費税は財政再建のためのものです。そこに政治の嘘があると思います。本気で社会保障を充実させ、財政再建を行うためには税収を上げる、つまり経済成長しかないのです。

Q 少子高齢化が進行している中で、社会保障制度は維持できるのでしょうか?

 今の日本の財政状況で社会保障を拡充することは、ほとんど不可能です。ただ社会保障のために増税をするのはおかしいと思います。やはり一番大事なのは経済成長です。そのためには高齢者でも働ける環境を作ることが大切です。

Q 大学生としては学費の問題が身近です。今年5月には「高等教育無償化法」が成立しましたが、数森候補の立場を教えてください。

 (高等教育を無償化すると)教育を提供する側も受ける側も意識が低下します。もちろんやる気のある人や経済的理由で就学できない人を支援する必要はあります。しかし勉学意欲の低い人たちに向けて、教育の無償化は本当に必要ないと思います。奨学金制度を充実させることは大切だけど、教育自体を無料にすることは反対です。

Q 最低賃金に関しての政策を教えてください。

 これも難しいですよね。極端に上げたら社会主義みたいになりますし。理想は、企業が社会的使命を認識して適当な賃金に引き上げることです。その使命が希薄な企業もあるので、国が決めていることだと思います。最低賃金が上がるのは良いことですが、景気拡大無しにそれをやると圧政になります。

Q 30年後にどんな日本を作りたいですか?

 個人が目的を持って働ける社会が望ましいです。格差社会と言われるが、格差自体が悪いとは思いません。GDPが10倍になり、収入も10倍になれば良いことですよね。景気が良くなれば、雇用も職業選択の自由も増えます。豊かな日本を実現すれば、働き方や人生設計に希望を持つことができます。そうした日本を実現したいです。

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コメント: 1
  • #1

    法月なごみ (金曜日, 12 7月 2019 08:42)

    数森さんの記事を見ましたが、質問の切口とか既存のマスコミやテレビより聞きたい事聞いてくれてて、若いのに思考回路がまともでまとめる力が凄いと思った!