2018年度は本学では3キャンパス合計で54件の盗難・紛失が発生した。学生が頻繁に、かつ長時間利用する図書館では計20件の盗難・紛失が発生しており、図書館はmanaba+R上で注意喚起を行った。2017年度の28件に比べて減少しているが、依然として盗難は発生している。このようにキャンパス内でも盗難に遭うリスクがある。
しかし、図書館内で盗難にあった実例は、財布やスマートフォンを机に置いたまま席を離れたり、それらの貴重品を机の上の目に見える位置に置いたまま居眠りをしたりするものなどである。これらは自身の不注意や貴重品管理に対する意識の低さが招いている。実例の中には、パソコンを机に置き忘れたり、財布をトイレに忘れたり、さらにはスマートフォンで机の場所取りをし、それを盗まれたケースもある。これは図書館内に限らず、食堂でも手荷物やスマートフォンで席取りをしている学生が見受けられる。
図書館での盗難について図書館利用支援課の小中啓司さんは「衣笠キャンパス・平井嘉一郎記念図書館は個の空間を重視し、独立性が高い。そのため、利用者が安心しきってしまい、盗難に遭ってしまうのではないか」と指摘する。
図書館では、貴重品管理について注意喚起をする館内放送や、利用者が多い定期試験前の1ヶ月間は館内を巡回する職員や警備員の増員などの対策を行っている。また、荷物を置いて離席をしていたり、居眠りをしていたりする場合は、机に注意喚起をするビラを置いている。取材時にもビラを置かれた机が散見された。小中さんは「図書館での盗難被害は本人の油断から起きる。貴重品の自己管理や自身の危機管理に対する意識をもってほしい」と語った。
財布などの貴重品に限らず、教室やラウンジに参考書などを置き忘れ、紛失するという事例も確認されている。
高校までとは違い、大学には自分専用のロッカーなどはない。自らの持ち物を管理するのは自分自身だ。
(石井)
本学の在校生向けホームページで目にする「+Rな人」。頻繁に更新されており、さまざまな学生が取り上げられている。「+Rな人」の企画意図や目的などを、広報課に聞いた。
「+Rな人」は学生のさまざまな活躍を可視化するべく2010年から始まった。学生の功績やその経緯を取り上げ、それを発信することで他の学生や父母、受験生の活動のきっかけとすることが目的だ。
対象となるのは、自身の理念を持ちながら活動する本学の学生や院生。職員や学生からの推薦、SNSなどを参考にしながら選考する。活動のジャンルは問わず、さまざまな分野の学生が選ばれる。取材先が確定したら、広報課の職員がインタビューを行い、記事を執筆する。完成したコンテンツは大学ホームページに掲載され、同時にポスターが学内に掲示される。全ての作業が外部を頼らず、広報課のみで行われている。
取材の際に大事にしていることは事実とそれに至るプロセスを汲み取ることだという。フォーカスを当てるのは、活動の紆余曲折や努力、それを経て何を学んだのかという点だ。
広報課の北爪裕さんは、同企画の編集者として「自分のやりたいことに思う存分挑戦できるのは大学生の特権。学生の頑張りはかけがえのないもの。大学も『挑戦をもっと自由に』と謳っている。その言葉通り、失敗を恐れずにさまざまなことに挑戦してほしい」と学生に向けてアドバイスする。
「+Rな人」が始まってから10年。今では新しい記事を発信するたびに、学生や卒業生からの反響があるほどの看板企画となった。「今後もさまざまなことに挑戦し、輝く学生を取り上げていきたい」と同氏は意気込んだ。(小板橋)
衣笠キャンパスで暮らす猫の実態をご存知だろうか。衣笠キャンパスを拠点に、猫の餌やり等の活動をするボランティアサークル「立命館大学猫の会RitsCat」に話を聞いた。RitsCatによると、今年2月半ばから3月初めにかけて、長年衣笠キャンパスで愛されてきた2匹の猫が相次いで他界した。原因は2匹とも腎不全。うち1匹はRitsCatの保護の下、入院で一度は回復したものの、退院後再び体調が悪化。動けなくなった夜を最後に、姿を消した。もう1匹はその4日後、衰弱した状態で見つかり、懸命の治療も虚しく、動物病院で息を引き取った。
RitsCat代表の池谷勇人さん(文3)は、2月からの猫の容態の急変劇を受け、「野生の猫にどこまで人間が手を加えていいのかという点で、猫と人間が共生する活動の難しさを実感した」と語った。
昨年5匹いた猫の数は、今年に入ってから激減し、現在、毎日餌を食べに来ている猫は1匹である。7歳のメスで、名前はナナちゃん。「ナナちゃんのことをこれからもよろしくお願いします」と池谷さんは学生たちに呼びかける。
またRitsCatは新たに学外で暮らす野良猫の個体把握を行い、活動の幅を広げる決断をした。現在、団体のTwitterにて、衣笠キャンパス付近の猫の情報を学生に募っている。(堀ノ内)
立命館大学猫の会 RitsCatのTwitterアカウントはこちら
スポーツ庁が設置を進めてきた、大学スポーツを統括する組織「一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)」が、3月1日に設立され、197の大学、31の競技団体が参加した。本学も加盟し、同好会以上の55の体育会所属団体が本協会に加盟した扱いとなる。この規模の大きさによる、大学スポーツの知名度向上、スポーツをする学生の金銭負担軽減、学生が安心してスポーツに取り組むことができる環境づくりが期待される。
本協会では、スポーツをする学生の、学業とスポーツの両立ができる制度として、単位不足の学生の試合出場を停止させる規則が案として挙がっている。これに対し、本学学生部長でスポーツ振興担当の川方裕則さんは、本学のように成績不振の運動部学生に対する両立支援を目的に再整備されたガイドラインを既に有する大学では、ルールを全加盟大学に画一的に押し付けることとなり、趣旨が互いに異なるダブル・スタンダード(二重規範)を生む」と反対した。ルールを全加盟大学に画一的に押し付けること、現状の案が罰則的であることから立命館大としてこの規則の制定に対し、反対したという。また現状の案も3年の試行の後、精査の上で施行を目指すものである。
現在、本協会は、加盟校に課せられる義務など、多くの制度が未確定。総会も取材時点(5月9日)で1度開かれたのみだ。このことから、理念がはっきりしていないとして、加盟を見合わせる大学もあったが、組織の規模の大きさから出来ることの可能性を見越し、本学は加盟を決定した。「いい組織だからではなく、いい組織にするために参加した」と川方さんは意気込んだ。(堀内)
衣笠キャンパス・平井嘉一郎記念図書館地下1階には、今年で設立100周年を迎える国際労働機関(ILO)の資料が所蔵されている。全国でILOの資料が図書館に寄託されているのは、国際連合大学図書館(東京都渋谷区)と本学図書館のみで貴重な存在である。
ILO資料コーナーには、会議の議事録、総代会別の報告書、出版物、その他労働に関係する資料が所蔵されている。これらのうち総代会別の報告書は、他で閲覧することのできる場所が少ないため、資料的価値が高く、国際労働法などの研究に活用できるものである。
本学図書館にILO資料が所蔵されるようになったのは、国際労働法を専門とする本学法学部の吾郷眞一教授の推薦による。平井嘉一郎記念図書館の規模の大きさから推薦され、2017年より4000点の資料が所蔵され、これからも増加する予定だ。(堀内)
2017年度の日本人学生海外派遣数で本学が初の全国一になったことが日本学生支援機構の調査からわかった。調査は海外の大学等との協定に基づいて留学した日本人学生を対象としていて島田幸司前国際部長は「長年にわたる協定先の開拓が実を結んだ」と誇る。
今回の快挙は30年以上に渡って取り組んできた「国際化」の成果だといえる。本学は1980年代より国際化を掲げ、1988年には国際関係学部を創設。2014年には「スーパーグローバル大学創成事業」に採択され、今年度からは新たにグローバル教養学部が開講した。こうした国際化の流れの中で海外の大学との教育・研究を目的とした協定関係も強化してきた。2018年10月現在で世界68の国・地域、455の大学・機関と協定を結んでいて、協定に基づいた留学プログラムが展開されている。
新生活が始まりアルバイトを探している学生も多いのではないだろうか。キャンパス内では学生スタッフとしてアルバイトをしている学生も多い。
各キャンパスの図書館では学生がライブラリースタッフ(LS)として働いている。基本的な活動内容は本の配架、書架整理、ぴあらの管理運営、図書館利用者に向けた館内ツアーだ。これらに加え、図書館をより多くの人に快適に使用してもらえるよう、利用者の興味関心に関する企画を立案・実行している。
LSの採用に経験や知識は問わないが、図書館の役割を理解し学生目線からサービスを改善・発展させられる人材、また様々な枠組みを超えて自らのチームワークを発揮できる人材が求められる。活動を通じて他学部の学生やOB・OGなど多くの人と交流し、図書館について詳しくなることができ、活動は学業に活かされている。LSの募集は9月ごろから開始される。詳細は図書館のホームページにて告知される予定だ。
LSのほかに、キャンパス内にある食堂やコンビニでもアルバイトすることができる。各キャンパスの大学生協の掲示板に学内の食堂やコンビニのアルバイト情報が掲載されている。
どのキャンパスでも学内でのアルバイトは空きコマや授業終わりにすぐ勤務でき時間を効率的に使え、気軽に働けることから学生に人気だ。 (今嶋)
※一部、現在は採用を実施していない機関もございます。詳しい採用情報は、それぞれの機関にお問合せください。
本学理工学部の深尾隆則教授は農研機構生研支援センターや民間企業と共同で露地野菜の集荷や果実栽培など、農業のロボット化に関する研究に力を入れている。農業ロボットの研究が進み、実用化されれば高齢化や人手不足などの現代日本の農業が抱える問題を解決することから、今日の日本で最も注目を集める研究の一つである。
深尾教授が農業ロボットの研究に携わったきっかけは、北海道の農家の現状を目にしたことであった。教授が研究で北海道を訪れた際、現地の農家が夜遅くまで収穫作業をしている様子を知り農業のロボット化に関する研究を始めることを決心したという。深尾教授は「多くの人手を要する収穫・運搬作業のロボット化により、労働力を減らし、農家は耕地面積を増やすことができ、収益の増加といった付加価値を生み出すことができる」と語る。
本学大学院生命科学研究科D2の松原翔吾さん(日本学術振興会特別研究員)と同研究科の民秋均教授は、光を当てることによって光合成色素を集積化させるシステムを開発し「クロロゾーム」と呼ばれる光補集アンテナの成長過程を世界で初めて可視化することに成功した。
クロロゾームは、多数の特殊なクロロフィル分子が集まって形成されたチューブ状の構造を持った色素集積体であることは、民秋教授らの研究グループによって今までに明らかにされていたが、それがどのようにしてクロロフィル分子を集積し、形成されているかということについては解明されていなかった。
これまでにもクロロゾームのような色素集積体(以下、クロロゾーム型色素集積体)の人工的な調整は可能であったが、従来の方法で調整したクロロゾーム型色素集積体だと天然のチューブ状構造のクロロゾーム型色素集積体ではなく、生体環境とは異なった粒子状構造の集積体を優先的に形成してしまっていた。クロロフィル分子が徐々に集まっていくことで秩序だったチューブ状構造をとる天然のクロロゾーム型色素集積体の成長過程を実際に観測した例は無く、観測方法すら確立されていなかった。
本研究では、生体環境と同様にクロロフィル分子が徐々に集積していくシステムを人工的に再現することによって、従来の方法では困難であったチューブ状構造の色素集積体を直接的に形成することに成功した。徐々に集積し、チューブ状構造の色素集積体を形成する過程は、まさにクロロゾーム内で色素集積体が成長していく過程をモデル化したものであり、クロロゾームの成長を可視化した初めての例となった。
本研究の成果は、クロロゾームの形成過程の解明や、様々な生体器官の形成過程を分子レベルで可視化し解明していく研究へと発展していく可能性も示しており、新たな研究の種として高い評価を得ている。(花田)
本学では購買などで販売されているお弁当の容器「丼ペリ」を回収する取り組みが行われている。これは食べ終わったお弁当の容器の内側のフィルムをはがし、その容器を回収ステーションと呼ばれる回収ボックスにて回収し、リサイクルするという取り組みである。生協学生委員会はこの容器の回収目標を60%に設定しているが、昨年度の衣笠キャンパスの月平均回収率は20%と目標には程遠い。
丼ペリはフィルムをはがして捨てるだけで容器そのものはリサイクルができるため、ゴミの削減につながる。また、回収後の容器は溶かされ、再び元の形に形成される。そのため、回収率が高くなるほど容器の原料となる石油などの天然資源も削減される。しかし回収率が低いと、これらの利点を活かすことができない。
回収率を上げるために、同会は2017年度には5箇所だった回収ステーションの数を2018年度には9箇所に増設した。また、ビラ配りやポスター掲示、新入生に知ってもらうために、新入生歓迎イベントでの紹介やフィルムはがし体験、4月には学生委員がお昼休みに自らキャンパスを歩いて回収する「歩く回収ステーション」という活動も行われている。回収率の現状について学生委員の北中彩花さん(産社3)は「2017年に始めた当初は回収率が1桁だったため一定の成果は出ているが、目標にはまだ遠い。学生一人ひとりが容器のリサイクルを実行してほしい」と語った。(石井)
大学生の落語日本一を決める第16回全日本学生落語選手権「策伝大賞」が2月に岐阜市で行われ、立命館大学落語研究会(立命落研)に所属する立命亭写楽斉こと高橋壱歩さん(法4)が優勝にあたる策伝大賞を獲得した。披露したのは「まんじゅうこわい」をアレンジした改作落語。誰もが知る演目であるからこそボケや展開を工夫した。自身では「こんなアレンジの方法があるのだという意外性がウケた」と勝因を分析する。
高橋さんは大阪出身で幼少からお笑いにふれてきた。
「初めて漫才を人前で披露したのは小学2年のお楽しみ会かな。小中学校の修学旅行でも漫才をやって、中学を卒業する頃には『将来は芸人になる』と決めていた」
大学進学後、立命落研に入部し本格的に漫才活動を始めた。「当時の部員に『漫才ができる』と言われて入部したけれど、落語ばかり練習させられて。話がちゃうかった」と苦笑する。
それでも週3回の練習に取り組み、2回生時には「1人で10回練習するよりも、1回舞台でやった方がええ」という考えから漫才と落語で年240舞台に立った。
高橋さんは普段の生活でも常にネタ探しをしている。本屋では目をつぶって書棚に手を伸ばす。「偏りがあったらアカン。好き嫌いで知らん情報があるのは損や」と情報収集に余念がない。その笑いに対しての探求心が全国優勝に繋がった。
「だまされて落研に入ったけれど、落語やっていて良かったなと。お世話になった同級生の前で優勝できたのはホンマに嬉しかった」
お笑いの魅力については「お客さんから笑いをもらう快感がたまらない」と語る。
「策伝の決勝では1400人の前で落語したけれど、2階席からは笑いが降ってくる感じやったな。あの快感を1回味わうと、もう無理や」
次の目標には、8月に開催される夏の全国大会「てんしき杯」での優勝を掲げ「勝つことしか考えてへん」と意気込む。その先に漫才師としての未来を見据える。
「就職活動はしてない。将来への不安はないかな。逆に今の段階で不安があるなら漫才師を目指すのを止めた方がええ。自分を一番、信頼できるのは自分自身やろ。絶対、漫才で売れる」(鶴)
今年のゴールデンウィークは10連休となるが、本学は4月29日、30日、5月2日が授業日となっているため、最大でも4連休となる。このように本学では1年を通して祝日に授業を実施することがある。 また、祝日に授業が実施されなくても、その振替として土曜日に授業が行われることもある。
大学における学修は、大学設置基準に定められた単位制に基づいて行われている。1単位を構成する授業時間は15時間であり、実時間で90分の授業時間は制度上「2時間の授業」として扱われる。よって、2単位を取得するためには「2時間の授業」が15回分必要となる。この15週の授業時間や定期試験期間の確保、さらには単位付与にかかる成績処理の期間を設ける必要性から、祝日に授業を実施する必要がある。
しかし、今年限りの休日である5月1日の天皇の即位の日と10月22日の即位礼正殿の儀の行われる日は、当日には授業が実施されない。その理由を、教学部衣笠教学課は「両日は今年限りの休日であり、通常の祝日と同列には扱えない性質をもっている。加えて、両祝日は各地で行事等が行われ、公共交通機関や道路状況が通常の祝日を上回る混雑が予想されることから休日とした」と説明する。
祝日や土曜日は交通機関の運行ダイヤが異なるため、登下校時やアルバイトのシフトを組む際には注意が必要である。 (石井・堀内)
本学の入試情報が公開され、2019年度の出願者数が確定した。
今年度の総出願者数は9万4198人で、前年の9万8262人よりも4064人減少した(前年比95・90%)。学部別に見ると出願数が増加したのは、産業社会学部、生命科学部、食マネジメント学部、スポーツ健康科学部、映像学部、法学部の6学部。それぞれ前年度比で、産業社会学部が878人、生命科学部が822人、食マネジメント学部が404人、スポーツ健康科学部が356人、映像学部が208人、法学部が202人の増加であった。その他の学部は軒並み減少しており、最も減少した経済学部は前年より1581人減少し、前々年度から続いての減少となった。
学部の新設により例年増加を続けてきたが、グローバル教養学部が開講した今年は増加とはならなかった。(西山)
「地震の発生を予想することができれば、どれだけ良いだろう」
誰もが一度は抱く思いを研究しているのが本学文学部の高橋学教授である。学部生の頃からおよそ40年間、自然地理学の視点から地震の発生時期とその被害を調査してきた。
「この学問は阪神淡路大震災後に注目され始めましたが、それ以前から私は研究を進めてきました。分析の技量はどこにも負けません」と胸を張る。
高橋教授の調査の基本はフィールドワークと空中写真判読だ。ボーリングなどの地質調査で過去に地震が発生した時期を特定し、その周期性から次の地震を予測する。空中写真からは過去の地形を分析し、災害に弱い土地を特定する。
「地震の予兆を見逃さずに大地震に備えることが大切です。南海トラフ地震などの巨大地震は明日、発生するかもしれません。心構え次第で地震の被害を減らすことができます」
「地震による被害をいかに防ぐのか」ということも高橋教授の研究分野である。災害の経験や地形調査から地震に弱い土地を特定する。例えば川跡のような軟弱地盤や低地は地震が発生すると、真っ先に被害を受ける。そういった「土地の履歴」を踏まえた上で土地開発や防災計画を作る必要があるという。
「『地震』と『震災』は異なる概念です。地震の発生は人間の力では防ぐことができません。しかし地震により人の生命や財産を失うこと、つまり震災を未然に防ぐことは可能です。」
高橋教授は現在64歳。来年度で定年となるが、研究への情熱は全く衰えていない。
「私が研究しているのは過去ですが、対象は現在や未来です。いかに災害を減らし人命を防ぐのか。それが私の研究の意義です」 (鶴)
立命館生活協同組合が運営するベーカリーカフェ「プログレッソ」が8日、びわこ・くさつキャンパス(BKC)アクロスイング1階にオープンした。平日10時から17時まで営業している。
生協がBKCユニオンショップなどで販売する焼き立てパンは一律120円(税込)であったが、同カフェで販売されるパンはおよそ80~160円(税抜)と価格に幅を持たせ、多店舗との差別化を図る。
従来のパンの販売だけでは閉店時間前に売り切れてしまうことも少なくなかったが、新たに同カフェが参入することでパンの需要の高さに応え、パンの量を拡充し、いつでも学生が気軽にパンを買い求めることができる。
立命館生活協同組合食堂部門統括店長の飯塚光一さんは「同カフェで本格的なパンをどの時間帯でも気軽に利用してもらいたい」と期待を寄せる。 (花田)
書籍は学生の学習面において必要不可欠なものだ。書籍といっても、それらは有形で扱う専門書や教養を身につけるための新書や文庫、娯楽としてのコミックなど多岐にわたり読書の目的も様々である。衣笠キャンパス・存心館地下1階にあるブックセンターふらっとは、それらの書籍を扱う書店だ。
ふらっとでは、本学の学生に向けて様々な取り組みを行っており、立命館生活協同組合員は、書籍を1割引で購入することができる。また、生協のホームページにて、書籍の購入絵ランキングを掲載している。学生に利用の多いコミックや文庫、資格書等に加え、大学ならではの専門書などに分類し、各ジャンルごとに月に1度公開している。
新たな本との出会いを果たし、本を読む機会を得てほしいという願いをこめて、読書マラソンや、コメント大賞、ビブリオバトルなど本を読んで得られた感動を人に伝えるという企画を実施している。
教授によるトークイベントも好評だ。教授の執筆した書籍の刊行にあわせて、トークイベントを行っている。教授の専門のテーマで行う企画なだけに、興味を持って参加する学生が多い。教授に質問をするなどして学生が自主的に参加する学びの場となっている。
ふらっとでは、書籍にまつわること以外に、学生のキャリアアップのために資格の申し込み受付も行っている。語学検定の受付では、TOEICや第二外国語の検定、その他には秘書検定簿記検定等の受付をしている。公務員試験等、資格試験を目指す学生のために、サブスクールの紹介を行っている。
昨年11月1日、ポータルサイト「shiRUto」が、立命館大学広報課主導でオープンした。
本サイトは「明日のビジネス、新たなイノベーションのきっかけを生み出す」をテーマに掲げ、本学に点在する教育・研究の情報を集約し、ビジネス・テクノロジー・グローバル・ライフ・スポーツ・カルチャーの6つの視点で取り上げる。全ての記事は、本学で行われている教育・研究内容について分かるようになっている。
掲載される記事は、毎月の編集会議で社会の関心がどこにあるかを探りながら月10本程度選ばれる。
従来の大学関係サイトと異なり、サイト内に分かりやすい「立命館」の表記や「R」のロゴはあえて使用していない。できる限り立命館の色を落とすことで立命館に興味がなくても、検索ワードのタグ付けなどによって、それぞれのジャンルやトピックに興味のある人に記事を読んでもらいやすくする狙いがある。
本サイトには「記事を読むことで様々な視点に気が付き、一歩踏み出せるように」「読者の日々の生活が良くなるように」といった期待が込められており、広報課は大学業界随一の規模を誇るメディアを目指している。 (堀ノ内)
立命館大学アートリサーチセンターが20周年を迎えた。同施設は衣笠キャンパス内にあり、人類の文化を後世に伝承するために、歴史的・社会的な視点から有形無形の文化を研究し、記録・整理・保存することを主な目的としている。
同施設ではこれまで、浮世絵をはじめとする文化芸術品のデジタルアーカイブ化などで実績を挙げており、浮世絵のデータベースは収録数が約53万5000点、公開しているだけでも約12万点と世界最大級を誇る。デジタル化して保存することで、作品を傷ませずに多くの人が閲覧可能となる。また、貴重書籍に指定されていて簡単には閲覧できない古典籍でもデジタル化することで容易に閲覧することができる。
20周年を迎え、今後はこれまで蓄積してきたデジタルアーカイブ技術を用いて海外や地域での貢献を目指す。これまでも欧米を中心に海外デジタルアーカイブ事業を継続的に展開してきたが、さらに連携の枠組みをアジア地域に拡大し研究基盤の裾野を広げていく見通しだ。
そのほか、デジタル化された友禅図案や唐紙の模様を現代生活に活用する試みなど、京都を中心とする文化産業と文化研究を融合させることにより「京都らしい」地域連携と地域貢献の形を見出しつつある。専門知識のない人でも簡単に利用できる情報検索システムの構築も行なっており、アーカイブされた資料は誰でも同施設のホームページから閲覧できる。 (西山)
4月から立命館大学衣笠キャンパス・清心館の改修工事が始まり、2020年4月から新しい清心館が供用される予定だ。
大幅に改修されるのは主に1階のコモンズで、壁を取り払った開放的な空間となる。壁の代わりに、天井からつり下げられる可動の仕切りによって小集団などの利用や研究発表にも対応する予定だ。学生の要望に応じて、各テーブルと1人用の席にもコンセントを取り付ける方向で計画が進んでいる。文学部らしさを取り入れるため、一部には和をモチーフにしたベンチなどが設けられる予定だ。また文学部には女子学生が多いことを考慮し、女子トイレを増設、そこにパウダールームを設けることでアメニティを充実させる。
地下の中庭も整備され、出入り可能なテラスとして活用されるほか、信仰のある学生に対応する施設が新設される。
改修期間中は、これまで清心館にあった文学部事務室や共同研究室は洋洋館に移転する。詳細は今後manaba+Rに公開される。なお改修後の具体的な図案は未定だ。
また2020年度には啓明館の改修も予定されている。 (今嶋)
昨年11月23日にパリで開かれた博覧会国際事務局(BIE)総会において、2025年国際博覧会(万博)が大阪で開催されることが決定した。
国内で大規模な万博が開催されるのは2005年の愛知万博以来で、大阪では1970年以来55年ぶりの開催となる。
2025年大阪万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪湾に浮かぶ人工島「夢洲ゆめしま」で5月3日~11月3日までの半年間開催され、約2800万人の来場者を想定している。
大阪で万博を開催する理由について大阪府政策企画部万博誘致推進室事業調整グループの勝見友一さんは「万博開催により2020年の東京オリンピック・パラリンピック以降も日本の経済成長を持続させることができる。また、万博は一過性のイベントではなく、世界中から集まった人々が交流し、知恵を出し合うことによって技術革新が進み、人類共通の課題を解決するきっかけとなる」と語る。
昨年12月23日に、大阪いばらきキャンパス(OIC)グランドホールにて全国大学ビブリオバトル大阪決戦が開催された。ビブリオバトルは出場者が5分間で本の魅力をプレゼンして紹介しあう書評ゲームで、本学情報理工学部の谷口忠大教授が2007年に考案した。
全国大学ビブリオバトルは、読売新聞社活字文化推進会議が若い世代の読書推進を目的として主催し、2010年から毎年、決勝大会が東京と京都で交互に開催されていた。今回は初めて大阪で開催されることとなり、ビブリオバトルの考案者が本学の教授であることから、OICが会場に選ばれた。
今大会には、全国111大学1580人が参加した地区大会を勝ち抜いた36人が発表者として参加。800人がこの大会の観戦に訪れた。大会では『夜市』(恒川光太郎)を紹介した宮城教育大3年生の真壁詩織さんが優勝した。
大会開会前には、谷口教授によるビブリオバトルの考案・普及の経緯、活動意義などを解説する特別講義が行われた。谷口教授は今回ビブリオバトルの決勝大会が本学で開催されたことに対して「これを機に、ビブリオバトルが立命館学園全体に広まっていただければ」と語った。 (堀内)
本学学友会は、2019年度より「凍結金」の運用を開始する。これまで学友会の予算は、学費とは別に大学から代理徴収される入会金3000円・年会費5000円の学友会費からなる「学友会費年間予算」、前年度年間予算の未出金分が繰り越された「繰越金」の2つから構成されていた。来年度以降はこれに「凍結金」が加わり、3つの財源が確保される。
立命館大学の学生団体EDGE SPROUTが開発する「ANSHiNブレーキアシストシステム」が、しがニュービジネスプランコンテスト2018(滋賀県主催)で、チャレンジ部門アスキー賞を受賞した。
このコンテストは、次世代を担う有望なビジネスプランを、年齢問わず県内外から広く募集する。滋賀県で新事業を考える全ての参加団体の中で、本学学生団体が入賞する快挙となった。
ANSHiNブレーキアシストシステムは、乗り手が自転車のブレーキをかける瞬間を感知し、ブレーキシステムが事前に作動することによって、制動をアシストするもの。ブレーキがかかって作動し始めるまでの空走距離を縮め、自転車事故を防ぐ。その際の走行データを収集し、クラウド上に蓄積する。年齢層別の自転車事故は子どもが最多であり、保険などの対応だけでなく、事故自体を防ぐ仕組みが保護者から求められていた。
同団体はこのシステムの特許を申請中。自転車メーカーなどとライセンス契約を結び、収集した走行データに基づいたサービス展開を行うというビジネスプランが評価された。
本学生命科学部の今村比呂志(ひろし)助教は、他大学の研究者と共同でクジラの筋細胞タンパク質ミオグロビン(Mb)からクジラの祖先のMbを推定し、復元することに成功した。Mbは筋肉中で酸素を貯蔵する。祖先クジラのMbと現存するマッコウクジラのMbを比較することで、クジラのMbの進化過程が解明された。
【2018年12・1月号紙面より】
4年間の立命館学園を先導する新総長に仲谷善雄氏(60)が就任した。昨年11月4日投開票の総長選挙では第一次投票で過半数を超える248票(有効投票409票)を獲得したことからも期待度の高さがうかがえる。しかし、総長選には学生の民意がどれほど反映されただろうか。
本学衣笠キャンパスの以学館食堂では、昨年12月よりそばの提供を中止している。
昨年5月に行われた生協総代会で、そばアレルギーに関しての意見が組合員から出された。生協学生委員らが衣笠キャンパスの各食堂でアンケートを行った。
同アンケートでは、そば提供中止に対して約80%の賛成意見があり、そばアレルギーを持つ人からも意見が寄せられ、今回の提供中止を決定した。
アレルギーに関しては、以前から総代会で意見が挙がっていた。さまざまな食物アレルギーを持つ人が安心して食堂を利用できるよう、今後も組合員の声に合わせたアレルギー対策やメニューに関しても改善していく予定だ。
生協学生委員の松尾太聖さん(法2)は組合員に向けて「今後も総代会に積極的に参加し、意見を寄せてほしい」と語る。存心館食堂と諒友館食堂では今後もそばが提供される。(岩崎)
大阪いばらきキャンパス(OIC)に「分林保弘(わけばやしやすひろ)記念国際交流会館(仮称)」が誕生する。名称には、同館への寄付を行った本学OBの分林保弘氏の名前が冠される。現在、建設工事が進められており、今年9月末に利用開始予定だ。
今年1月1日付で学校法人立命館の総長に仲谷善雄氏(60)が就任した。任期は2022年12月31日までの4年間。本学の学長も兼任する。
仲谷新総長は在任期間の目標に「世界の中で語られる学園、世界が語る学園」を掲げ、研究教育の質を世界水準に向上させ、存在感のある学園を目指す。また「強い組織は一流の各構成要素が互いに切磋琢磨するもの。『強い立命館』を作りたい」とも述べ、学園全体の成長に力を入れる方針を示した。
10月14日から16日までの3日間、国連が定めた持続可能な開発目標「SDGs」を体験することができるイベント「Sustainable Week」が立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)で開催された。
SDGsを学生・地域単位に落とし込んだ本イベントは2017年に初開催され今年で2年目の開催となる。本学でも先駆け的なSDGsの取り組みであり、日本初の学生主体のSDGs体験型イベントとして注目を集めている。
開会式が挙行された14日には滋賀県知事の三日月大造氏をはじめ、学校法人立命館副総長の仲谷善雄氏など、SDGsなどの持続可能な取り組みに理解のある登壇者によるパネルディスカッションが開催された。
三日月知事は幸せという言葉を1つのキーワードにして滋賀県の抱える課題などについて、県と県民が一体となって、滋賀でのSDGsを盛り上げていきたいと語った。
生活をする上で誰もが直面するゴミ出し。購買でお弁当などの食べ物や飲み物を買えば、学内であっても当然のようにゴミが発生するが、無意識にゴミを捨てる学生も少なくない。
JR嵯峨野線・京都―丹波口駅間に新駅「梅小路京都西」が来春開業する。同駅は京都商工会議所などの要望書を受け、京都市とJR西日本が共同で事業化した。
人気バラエティ番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)が、今年で放送30周年を迎えた。30周年に際して奈良井正巳プロデューサーにインタビューを行った。同番組を手がける奈良井プロデューサーは本学のOB。後編では、探偵!ナイトスクープを始めとする番組制作についての話をお伝えする。(聞き手 石井)
―長寿番組に携わるということで、特別な意識等をすることはありますか。
「探偵!ナイトスクープ」は30年の歴史がある番組で、やはり重圧がある。歴史や伝統を守っていかなければならないが、守るためには常に新しいことをやっていかないといけない。だから、古ければ古いほど、新しいことをやらなければいけない比重が増えてくるんだよね。要するに、VTRを出しても「これ、前やったやん」とか「同じような結末、前にあったやん」というのをボツにしていく。新しい演出方法を思いついたらそれを入れていく。みたいなことは常に意識していますね。そしてほかの番組と比べて関わる人が多い。VTRに出演する一般の方も含めると、かなりの人が出ている番組。そういう人たちの思いを裏切らないようにというのは考えてやっています。面白くしゃべってくれた人は面白く、頑張ってくれた人は頑張っている様子をそのまま放送する。
【6・7月号紙面より/WEB版特別編集】
朝日放送テレビの人気バラエティ番組「探偵!ナイトスクープ」(毎週金曜日よる11時17分から放送)が、今年で放送30周年を迎えた。30周年に際して、番組を手掛ける奈良井正巳プロデューサーにインタビューを行った。奈良井プロデューサーは立命館大学のOB。前編では、本学での学生生活についての話をお伝えする。
―本学での学生生活で印象に残っていることはありますか。
僕は劇団立命芸術劇場という演劇サークルの出身なんです。授業には最低限しか出ずに、朝から晩まで演劇をやっていた。年に何回か公演があって、演劇、演劇、バイト、演劇、演劇、バイト、授業ぐらいの感じでしたね。ほんまに芝居やってる印象しかないなあ。今はなくなってしまっていたけど、以学館の倉庫が僕らの部室で、そこに午後から集まって発声練習をしたり、ケンカしたりしていたのが一番の思い出ですかね。ケンカしたり、仲良くなったり、笑ったりみたいな。あとはくれたけ、東門を出たところにあった定食屋さん。べんけいとかも行っていた。あとジャンボのお好み焼きをよく食べていた。あとは太秦映画村でバイトをしていた。時代劇のエキストラのバイトで、行ったらヅラを被せられて、着物を着せられて、1日8000円ぐらいもらえていたな。でも、演劇部の先輩と行くから、その8000円をすぐに飲みに行って使ってしまって。バイトで言うと、わら天神にあったお好み焼き屋さんでバイトをしていた。ほとんど遊んでる記憶しかないねんなあ。
【2018年6・7月号紙面より】
立命館大学びわこ・くさつキャンパスのアクロスウイング1階にEDGE+Rルームというコミュニティースペースがある。このスペースは本学のイノベーション・アーキテクト養成プログラム「EDGE+R」というプログラムの一環で運営されている。
EDGE+Rは2014年より開始され、本年度で5年目を迎える。今年のプログラムには100名を超える過去最多の応募者があり、現在その中から選ばれた約30名の受講生が3種類の新事業コンセプトデザインに関わる手法を学んでいる。
同プログラムの初年度受講生である金村容典さん(2015年法学部卒)が開業した株式会社フラミンゴが今、東京を初めとした各地で話題になっている。同社が提供する語学レッスン予約サービスアプリ「flamingo」は一般的な英会話スクールなどと比べ、格安でレッスンを受けることができ、講師登録者数は4000人を超えるなど、多数の受講者のニーズに答えたサービスを展開している。
【6・7月号紙面より/WEB版特別編集】
アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦で、日大の選手が関学大のクオーターバック(QB)に危険なタックルをして負傷させた問題。
5月27日、エキスポフラッシュフィールド(吹田市)にて春季関西学生大会の関学大対関大戦が行われ、日大の選手から悪質なタックルを受け、全治3週間のけがを負った関学QBが復帰した。けがの状態や精神状態が心配されたものの、QBとして出場した後半第4Qには38ヤードのTDパスに成功するなど役割を果たし、復調の兆しを見せた。関学QBが事件後の心境を本紙に語った。
日大戦の1プレー目で「何が起こったのか、あの時点では分からなかった。気が付いたらひざと腰の痛みを感じていた」としつつも「タックルに対する恐怖心はなかった」と、当時の心境を赤裸々に語った。
アメフトをやらんかったらよかった―。
1人で考えてしまったときにそう思った。それでも、家族や先輩から「あんたは考えんでいい、気にせんでいい」と言われて、吹っ切れた。日大戦で負ったけがの影響が多少残っており、プレーへの不安はあったというが、けがのことは考えず、あくまで試合のことだけに集中した。
またけがを負わせた日大選手に対して「本人はフットボールをする権利はないと言っているが、うまい選手。フットボール選手として戻って、グラウンドで正々堂々と勝負したい」と気遣いを見せる。
今後のアメフト界のあるべき姿については「アメフトもそうだが、全てのスポーツがフェアなプレーのもと、できるようになっていってほしい。自分自身がどうなるか分からないが、プレーでファイターズ(関学アメフト部)が日本一になるために貢献していきたい」と語った。
【2018年6・7月号紙面より】
AR(拡張現実)の技術を用いて、平安京の景観を現在によみがえらせるスマホアプリ「バーチャル平安京AR」(Android版・無料)の配信が開始された。
このアプリは、本学文学部の矢野桂司教授と株式会社キャドセンターが共同で開発したもので、京都市による復元模型をもとに平安京を3Dモデルで再現した。
アプリで実際の風景にスマートフォンをかざすと天皇在所の大内裏にあたるエリア(南北1.4㎞、東西1.2㎞)の平安時代の景観を疑似体験できる。京都駅前の羅城門模型にはARマーカーが設置され、その場から360度、当時の平安京の様子を楽しめる。 (西山)
【2018年6・7月号紙面より】
吉田美喜夫・現総長の任期が今年12月末で終了することに伴い、11月4日に総長選挙が行われる。
総長は学校法人立命館が設置するすべての大学・学校の教学を総括し、学園全体の教育の質の向上や研究高度化のために重要な役割を担っている。また総長は立命館大学の学長も兼ねており、学園の教学の責任者として、学園を先導していく存在だ。
次期総長の任期は4年で、2019年1月から2022年末まで。今回の総長選挙では「学園ビジョンR2020」の後半期計画を着実に遂行し、2030年代を見据えた新中期計画の策定とその実行をリードする総長を選ぶ。まさに今後の立命館学園の発展に大きくかかわる重要な選挙となる。
本学の総長選挙は、アメリカ大統領選挙のような「間接選挙」の形式で行われる。学内からは学生・院生、附属校の高校生、教職員、理事、評議員などの区分から、学外では校友や父母団体の区分ごとに「選挙人」を選出する。総長候補者推薦委員会から推薦を受けた総長の候補者を、選挙委員らが選び、新総長として選出する。
4月の理事会で総長選挙の実施要綱が決定され、投票日が11月4日に決定。5月末までに各区分から選出する選挙管理委員が決まった。学部学生の選挙管理委員は全学選管の委員長を務めた学友会常任副委員長の弘岡大和さん(経営4)だ。現在は各区分で総長候補者推薦委員を選出している。学部生の推薦委員は学友会常任委員長の山本朔さん(生命4)に決まっている。
7月末以降、各区分で選挙人の候補者に対する投票が行われ、10月初頭に選挙人が決定する。この選挙人選挙には、高校生、学部生、大学院生など学園のすべての構成員が投票権を持つ。選挙人選挙の日時や場所は各学部など区分によって異なるため、各区分による公示を確認してほしい。
総長の候補者は3~5名で、同じく10月初頭に行われる総長候補者推薦委員会で決定される。同委員会では、総長に相応しい人格、学術研究や国内外の教育に関する識見を有する人物を選出する。
選挙人による投票は11月4日に朱雀キャンパスで行われ、有効投票の過半数を得た候補者が新総長として選出される。
総長選挙は今後の学生生活を左右する重要な選挙だ。選挙人選挙への投票など、積極的に参加してほしい。
(吉武)
【2018年6・7月号紙面より】
西日本を中心とした記録的豪雨は各地に甚大な被害をもたらした。7月16日時点で216名が死亡、21名以上が安否不明となっている。
京都市内では、記録的大雨となった5日夜に翌日の休講を決定した大学が相次いだ。同志社大では学長の判断により、午後8時半には翌日の1・2限の休講を決定した。また龍谷大では、午後5時53分にTwitterの緊急連絡用アカウントで終日休講を発表した。
本学は5日、大雨の影響として全キャンパスの5限以降を休講にする判断を下した。同日夜には衣笠キャンパスに隣接する金閣学区で避難勧告が発令。安全確保のためJR西日本は6日始発から琵琶湖線の運転見合わせを決めた。この決定を受けてBKCは結局、6日が終日休講となった。
衣笠キャンパス、OICの休講判断については「翌日6時半の運行状況」という通常の基準が適用された。大学側はほとんど情報を提供することもなく情報が欠乏する中で、多くの学生が不安な夜を過ごした。SNS上では「立命館大学対応悪すぎやろ。生徒のこと考えろよ」(原文ママ)などと本学の対応に疑問の声があがった。学生だけでなく教員も怒りの声をあげた。国際関係学部教授は「この悪天と危険のなかで授業のために頑張って登校し、そのまま帰される学生たちが不憫でなりません」とTwitterで発言した。
(5月号紙面より)
4月27日、びわ湖バレイ(大津市)のグリーンシーズンの施設がフルオープンした。
グリーンシーズンでは、琵琶湖を眺めながら森の中をロープで駆け抜けるジップラインや、大人でも楽しめるアスレチックのスカイウォーカーなど若者に人気なアトラクションをはじめ、家族で楽しめるサマーランドなど、自然を体全体で楽しみ、体験することができる。その中でもびわ湖バレイの新たな楽しみ方として「ヒト・モノ・コト」を融合させた新たな施設「びわ湖テラス」が今、女性やカップル、夫婦を中心に人気を博している。
びわ湖テラスは、びわ湖バレイの2つの山、打見山と蓬莱山の山頂にある施設「THE MAIN」と「CAFÉ 360」から構成されている。THE MAINはテラスカフェを有し、木目調を活かしたあたたかい印象のカフェでお茶を楽しむことや、テラス席や屋外ソファーでの開放感あふれる空間で食事などを楽しむことができる。特に快晴時の琵琶湖・山岳・そして緑あふれる平野が水面にシームレスに続く風景は一見の価値がある。
標高が高い場所に位置するCAFÉ 360には、その名の通り360度を見渡せるアーチ状のデッキがある。CAFÉ 360には当日予約限定のプレミアムシートが設置されており、足を伸ばしながら絶景を楽しむことができる。担当者によると、午前中が穴場な時間帯で、琵琶湖に太陽が反射しキラキラと輝く美しい風景が見られるとのことだ。また、THE MAINにあるテラスカフェのメニューは昨年から一部変更され、一度訪れたことがある人も新鮮な気持ちで楽しめそうだ。
びわ湖バレイへは京都東インターから車で約40分、JR湖西線・志賀駅からバスで約10分。学生に身近な原付(50㏄未満)は駐車料金が無料で、1人で気軽に訪れたり、仲間とプチツーリングで訪れたりといった利用も可能だ。 (戸簾)