大阪いばらきキャンパス(OIC)の開学5周年を記念した特別企画「金井宣茂宇宙飛行士による被災地応援ミッション報告会」が7月14日、立命館いばらきフューチャープラザで開催された。本紙インタビューとイベント中の模様をお伝えする。(水谷)
西日本に未曾有の被害をもたらした大阪北部地震や西日本豪雨から1年が経過した。いつ起こるのか分からない災害に備えて、本学や防災サークルの取り組みを紹介する。
本学女子ホッケー部が、全日本大学ホッケー王座決定戦で15年ぶり2度目の優勝を果たした。沼田沙綾主将(産社4)が「快進撃」を振り返った。 取材日=7月13日 (鶴)
【2019年6・7月号 紙面先行公開】
7月3日、朱雀キャンパスにおいて2019年度全学協議会第1回代表者会議が行われた。代表者会議には大学(常任理事会)、学友会、院生協議会連合会、教職員組合、立命館生活協同組合の代表らが参加し、今年度の全学協議会の意義や論点を確認した。
今年度の全学協議会は10月2日に開催が予定されている。全学協議会は本学の「全構成員自治」の考え方に基づき、学部生、大学院生、教職員、大学(常任理事会)が、本学の学園づくりについて協議する場である。教育・研究、学費、学生生活全般の課題について議論し、この議論を踏まえて様々な施策や改善が行われる。
2018年度は本学では3キャンパス合計で54件の盗難・紛失が発生した。学生が頻繁に、かつ長時間利用する図書館では計20件の盗難・紛失が発生しており、図書館はmanaba+R上で注意喚起を行った。2017年度の28件に比べて減少しているが、依然として盗難は発生している。このようにキャンパス内でも盗難に遭うリスクがある。
しかし、図書館内で盗難にあった実例は、財布やスマートフォンを机に置いたまま席を離れたり、それらの貴重品を机の上の目に見える位置に置いたまま居眠りをしたりするものなどである。これらは自身の不注意や貴重品管理に対する意識の低さが招いている。実例の中には、パソコンを机に置き忘れたり、財布をトイレに忘れたり、さらにはスマートフォンで机の場所取りをし、それを盗まれたケースもある。これは図書館内に限らず、食堂でも手荷物やスマートフォンで席取りをしている学生が見受けられる。
ミスキャンパス立命館2019のセミファイナルイベントが7月5日に、立命館いばらきフューチャープラザ1階イベントホール(茨木市)にて開催され、今年度のファイナリストが選出された。
12名のセミファイナリストの中からファイナリストに選ばれたのは、津田朋佳さん(文3)、西尾ゆいさん(国関2)、渕上杏佳さん(スポ健3)、大木陽菜さん(スポ健3)、中林奈々さん(経済2)、中村桜子さん(心理2)の6名である。
着物や浴衣の着付け体験を通じて日本文化を体験するイベントが、6月12日に本学衣笠キャンパス内のBeyond Borders Plaza(BBP)で開催された。このイベントは、日本文化に気軽に触れてもらうことを目的としたもので、当日は10人ほどの学生が参加した。
本学の在校生向けホームページで目にする「+Rな人」。頻繁に更新されており、さまざまな学生が取り上げられている。「+Rな人」の企画意図や目的などを、広報課に聞いた。
「+Rな人」は学生のさまざまな活躍を可視化するべく2010年から始まった。学生の功績やその経緯を取り上げ、それを発信することで他の学生や父母、受験生の活動のきっかけとすることが目的だ。
対象となるのは、自身の理念を持ちながら活動する本学の学生や院生。職員や学生からの推薦、SNSなどを参考にしながら選考する。活動のジャンルは問わず、さまざまな分野の学生が選ばれる。取材先が確定したら、広報課の職員がインタビューを行い、記事を執筆する。完成したコンテンツは大学ホームページに掲載され、同時にポスターが学内に掲示される。全ての作業が外部を頼らず、広報課のみで行われている。
6月28日午後、立命館孔子学院が主催する「立命館大学生中国語スピーチ発表会」が衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームで開催された。
本大会は中国語学習者が日ごろの成果を発表する場として2006年から開催されており、出場者を立命館大学で中国語を学ぶ大学生に限定した発表会は今年で3回目を迎える。今年は衣笠キャンパスに加え、びわこ・くさつキャンパスや大阪いばらきキャンパスから13名の学生が出場し、自らの体験や将来の目標などを中国語で語った。
スピーチは3分以内、全て暗唱で行い、審査基準は主に内容・発音・表現の3つであった。
学校法人立命館は西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)との連携・協力に関する協定が3月25日に京都鉄道博物館(下京区)で締結した。立命館が鉄道事業者と連携協定を結ぶのはこれで3件目となる。
協定の内容には①地域連携事業として学術研究、教育、健康、スポーツ、地域文化伝統の継承と振興・発展②技術の振興および地域貢献③魅力あるまちづくりの推進④人材の育成⑤各々が有する資源の相互利用の5つが盛り込まれた。長期的なまちづくりを目指す一方、具体的な連携内容については今後、検討していくことになる。
50年前、ある女性が成人の日の誓いを日記に綴った。
「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」
半年後の1969年6月24日未明、女性は鉄道自殺を図った。学生運動の風が吹き荒れた時代に、青春や恋愛の狭間で悩み苦しんだ末の行動だった
衣笠キャンパスで暮らす猫の実態をご存知だろうか。衣笠キャンパスを拠点に、猫の餌やり等の活動をするボランティアサークル「立命館大学猫の会RitsCat」に話を聞いた。RitsCatによると、今年2月半ばから3月初めにかけて、長年衣笠キャンパスで愛されてきた2匹の猫が相次いで他界した。原因は2匹とも腎不全。うち1匹はRitsCatの保護の下、入院で一度は回復したものの、退院後再び体調が悪化。動けなくなった夜を最後に、姿を消した。もう1匹はその4日後、衰弱した状態で見つかり、懸命の治療も虚しく、動物病院で息を引き取った。
新元号の制定を受け、本学文学部日本文学専攻で上代文学を専門とする藤原享和教授に意見を求めた。
藤原教授は初の日本の古典からの選定に加え、天皇退位による新名称の採用から、伝統の崩壊を危惧した。
「元号は中国王朝の政治制度に倣って採用され、原則として中国の古典から選ばれている。中国の古典は東アジア全体の古典と称すべきであり、国書からの選定は東アジア教養世界の中では失笑を買いかねない。ただし、『令和』の語としての響きは美しい」と語った。
また、上皇の后の名称は「皇太后」と呼ぶのが習わしであるのに、新たに「上皇后」としたことについて。「皇太后という語が未亡人の印象を彷彿させることが懸念されたと聞いている。しかし、生前譲位制度の廃止の結果、明治以後の皇太后が未亡人であったためで、元来そのような意味はない」と指摘した。
2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は次第に社会に認知されてきた。SDGsの達成期限は2030年。奇しくも、立命館学園の中長期計画「R2030」も同じ2030年までの計画だ。今後の10年間は世界的な転換点となる。SDGs達成へ向けた取り組みは経済成長だけを目標とするのではなく、持続可能な社会を形創る世界的な機運だ。東京五輪や大阪万博を控える日本は、この機運を先導する存在となるべきである。
本学と茨木市が共催する地域交流イベント「いばらき×立命館DAY2019」が5月19日に大阪いばらきキャンパス(OIC)で
開催された。OIC開学以来、毎年行われ、本学や地元企業・団体の取り組みを地域住民に紹介する交流型イベントだ。
6月7日(金)に以学館102ホールにて産業社会学会学生委員会主催の講演会「LGBTQと法 −同性愛の弁護士の視点から−」が行われる。講師には弁護士で同性愛者を公表している南和行氏を迎える。
同委員会は毎年さまざまなテーマで講演会を開催している。今年のテーマについて講演会担当者の間浦和紀さん(産社3)は「LGBTQだからという理由で法的差別を受けている人が多く存在している。講演会のテーマに据えることで、今一度この問題について考えてほしい」と語る。
LGBTQを扱う講演会について教授や事務室と協議を重ねるうちに、講師として南氏に白羽の矢が立った。南氏は2011年に同性パートナーの吉田昌史氏とともに結婚式を挙げ、2013年に「弁護士夫夫(ふうふ)」としてなんもり法律事務所を開設した。現在は当事者として、性自認や家族問題に悩む人々の相談に乗るかたわらで、LGBTQや同性婚などの家族と法律についての講演を多数行なっている。
スポーツを通じて、持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みを考える「エキスポーツ2019」(立命館大学Sustainable Week実行委員会・立命館大学COIアクティブ・フォー・オール拠点共催)が5月26日に本学びわこ・くさつキャンパス(BKC)で開催された。
衣笠キャンパス周辺には 本学の学生の胃袋を掴み、親しまれ続けている飲食店が軒を連ねる。今回は多くの学生で賑わう6店を紹介。座席争奪戦が繰り広げられるお昼休みの学食を脱し、一歩外へ出てみるのはどうだろうか。
衣笠キャンパス・平井嘉一郎記念図書館地下1階には、今年で設立100周年を迎える国際労働機関(ILO)の資料が所蔵されている。全国でILOの資料が図書館に寄託されているのは、国際連合大学図書館(東京都渋谷区)と本学図書館のみで貴重な存在である。
イラク北西部のシンジャルに集住していた少数宗教のヤズディ教徒。過激派組織イスラーム国(IS)から邪教と見なされ2014年8月に襲撃を受けた。襲撃前からヤズディ教徒を取材し、現場の声を伝え続けている玉本英子さん(52=アジアプレス・インターナショナル所属)が18日、本学衣笠キャンパスにて「写真と映像で伝えるイラクのヤズディ教徒」と題した講演会を行った。(鶴・廣部)
2017年度の日本人学生海外派遣数で本学が初の全国一になったことが日本学生支援機構の調査からわかった。調査は海外の大学等との協定に基づいて留学した日本人学生を対象としていて島田幸司前国際部長は「長年にわたる協定先の開拓が実を結んだ」と誇る。
新生活が始まりアルバイトを探している学生も多いのではないだろうか。キャンパス内では学生スタッフとしてアルバイトをしている学生も多い。
各キャンパスの図書館では学生がライブラリースタッフ(LS)として働いている。基本的な活動内容は本の配架、書架整理、ぴあらの管理運営、図書館利用者に向けた館内ツアーだ。これらに加え、図書館をより多くの人に快適に使用してもらえるよう、利用者の興味関心に関する企画を立案・実行している。
LSの採用に経験や知識は問わないが、図書館の役割を理解し学生目線からサービスを改善・発展させられる人材、また様々な枠組みを超えて自らのチームワークを発揮できる人材が求められる。活動を通じて他学部の学生やOB・OGなど多くの人と交流し、図書館について詳しくなることができ、活動は学業に活かされている。LSの募集は9月ごろから開始される。詳細は図書館のホームページにて告知される予定だ。
立命館大学学友会は5月10日、「立命館大学学園祭2019」の開催日程をインターネットを通じて発表した。学園祭は今年度も昨年と同様、大阪いばらきキャンパス(OIC)、衣笠キャンパス、びわこ・くさつキャンパス(BKC)の3キャンパスで計3日間開催される。
日程はOIC祭典が10月27日、衣笠祭典が11月17日、BKC祭典が12月1日だ。
なお日程に関しては大学との施設調整などの結果、決定している。
また現時点で、各企画の発表や募集の開始は始まっていないが、学園祭実行委員会・中央事務局特別事業部では、学園祭に来場するすべての人が楽しめる企画を計画しているという。
本学衣笠キャンパスでは、秋学期に「SDGs表現論―次世代リーダーの育成」が教養ゼミナールとして開講される。
講師は生命科学部の山中司教授。SDGsの詳細やプロジェクトデザインの手法を学び、SDGsの枠組みを通して、社会課題を明らかにする。そして、受講者それぞれの自己目標に見合った、持続可能なマイプロジェクトを立ち上げる一助をするのが目的だ。また、プレゼンテーションなどでアイデアを発信し、フィードバックを繰り返すことで、各自が設定したプロジェクトを練り上げていく。過去にプロジェクトを立ち上げた経験は問わない。社会を変革する気概を持ったやる気のある学生の受講を見込んでいる。
本学理工学部の深尾隆則教授は農研機構生研支援センターや民間企業と共同で露地野菜の集荷や果実栽培など、農業のロボット化に関する研究に力を入れている。農業ロボットの研究が進み、実用化されれば高齢化や人手不足などの現代日本の農業が抱える問題を解決することから、今日の日本で最も注目を集める研究の一つである。
1935年の沖縄の景色を100枚の写真で描く「よみがえる沖縄 1935」(立命館大学国際平和ミュージアム・朝日新聞社・沖縄タイムス社主催)が4月13日より平和ミュージアムで始まった。一部の写真は人工知能技術と住民の記憶によりカラー化されていて、リアルな当時の沖縄像を見ることができる。本企画は巡回展であるが、平和ミュージアム所蔵の沖縄に関する絵画など23点も同時に展示されている。
本学大学院生命科学研究科D2の松原翔吾さん(日本学術振興会特別研究員)と同研究科の民秋均教授は、光を当てることによって光合成色素を集積化させるシステムを開発し「クロロゾーム」と呼ばれる光補集アンテナの成長過程を世界で初めて可視化することに成功した。
クロロゾームは、多数の特殊なクロロフィル分子が集まって形成されたチューブ状の構造を持った色素集積体であることは、民秋教授らの研究グループによって今までに明らかにされていたが、それがどのようにしてクロロフィル分子を集積し、形成されているかということについては解明されていなかった。
これまでにもクロロゾームのような色素集積体(以下、クロロゾーム型色素集積体)の人工的な調整は可能であったが、従来の方法で調整したクロロゾーム型色素集積体だと天然のチューブ状構造のクロロゾーム型色素集積体ではなく、生体環境とは異なった粒子状構造の集積体を優先的に形成してしまっていた。クロロフィル分子が徐々に集まっていくことで秩序だったチューブ状構造をとる天然のクロロゾーム型色素集積体の成長過程を実際に観測した例は無く、観測方法すら確立されていなかった。
本研究では、生体環境と同様にクロロフィル分子が徐々に集積していくシステムを人工的に再現することによって、従来の方法では困難であったチューブ状構造の色素集積体を直接的に形成することに成功した。徐々に集積し、チューブ状構造の色素集積体を形成する過程は、まさにクロロゾーム内で色素集積体が成長していく過程をモデル化したものであり、クロロゾームの成長を可視化した初めての例となった。
本研究の成果は、クロロゾームの形成過程の解明や、様々な生体器官の形成過程を分子レベルで可視化し解明していく研究へと発展していく可能性も示しており、新たな研究の種として高い評価を得ている。(花田)
本学では購買などで販売されているお弁当の容器「丼ペリ」を回収する取り組みが行われている。これは食べ終わったお弁当の容器の内側のフィルムをはがし、その容器を回収ステーションと呼ばれる回収ボックスにて回収し、リサイクルするという取り組みである。生協学生委員会はこの容器の回収目標を60%に設定しているが、昨年度の衣笠キャンパスの月平均回収率は20%と目標には程遠い。
2019年2月20日、朝日新聞社主催の大学SDGs ACTION! AWARDS 2019が有楽町朝日ホール(東京都千代田区)で開催された。本コンテストは朝日新聞社が主催し、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成のための取り組みを学生らが発表する。昨年度は本学のSustainable Weekがグランプリを受賞し、2019年度は見事、立命館アジア太平洋大(APU)から出場した「Plushindo:チャンスを作り出し、視点を変える」がグランプリを受賞した。今回はそのPlushindoを立ち上げたディサ・シャキナ・アダニサさんと、立命館大学 Sustainable Week 実行委員会の切田澄礼さん(生命4)との対談をお届けする。本記事を元に、新たな社会の実現のために活躍する若者、そのような若者たちが活躍するヒントになれば幸いだ。
大学生の落語日本一を決める第16回全日本学生落語選手権「策伝大賞」が2月に岐阜市で行われ、立命館大学落語研究会(立命落研)に所属する立命亭写楽斉こと高橋壱歩さん(法4)が優勝にあたる策伝大賞を獲得した。披露したのは「まんじゅうこわい」をアレンジした改作落語。誰もが知る演目であるからこそボケや展開を工夫した。自身では「こんなアレンジの方法があるのだという意外性がウケた」と勝因を分析する。
今年のゴールデンウィークは10連休となるが、本学は4月29日、30日、5月2日が授業日となっているため、最大でも4連休となる。このように本学では1年を通して祝日に授業を実施することがある。 また、祝日に授業が実施されなくても、その振替として土曜日に授業が行われることもある。
大学における学修は、大学設置基準に定められた単位制に基づいて行われている。1単位を構成する授業時間は15時間であり、実時間で90分の授業時間は制度上「2時間の授業」として扱われる。よって、2単位を取得するためには「2時間の授業」が15回分必要となる。この15週の授業時間や定期試験期間の確保、さらには単位付与にかかる成績処理の期間を設ける必要性から、祝日に授業を実施する必要がある。
本学の入試情報が公開され、2019年度の出願者数が確定した。
今年度の総出願者数は9万4198人で、前年の9万8262人よりも4064人減少した(前年比95・90%)。学部別に見ると出願数が増加したのは、産業社会学部、生命科学部、食マネジメント学部、スポーツ健康科学部、映像学部、法学部の6学部。それぞれ前年度比で、産業社会学部が878人、生命科学部が822人、食マネジメント学部が404人、スポーツ健康科学部が356人、映像学部が208人、法学部が202人の増加であった。その他の学部は軒並み減少しており、最も減少した経済学部は前年より1581人減少し、前々年度から続いての減少となった。
学部の新設により例年増加を続けてきたが、グローバル教養学部が開講した今年は増加とはならなかった。(西山)
「貧困をなくす」「質の高い教育をみんなに」など17の目標達成に向けて国連が2015年に掲げたSDGs(持続可能な開発目標)。達成期限の2030年に向けて本学内でも機運が高まっている。本学でSDGsの取り組みを先導する立命館大学Sustainable Week実行委員会に話を聞いた。
聞き手 鶴 取材日 3月29日
「地震の発生を予想することができれば、どれだけ良いだろう」
誰もが一度は抱く思いを研究しているのが本学文学部の高橋学教授である。学部生の頃からおよそ40年間、自然地理学の視点から地震の発生時期とその被害を調査してきた。
「この学問は阪神淡路大震災後に注目され始めましたが、それ以前から私は研究を進めてきました。分析の技量はどこにも負けません」と胸を張る。
高橋教授の調査の基本はフィールドワークと空中写真判読だ。ボーリングなどの地質調査で過去に地震が発生した時期を特定し、その周期性から次の地震を予測する。空中写真からは過去の地形を分析し、災害に弱い土地を特定する。
「地震の予兆を見逃さずに大地震に備えることが大切です。南海トラフ地震などの巨大地震は明日、発生するかもしれません。心構え次第で地震の被害を減らすことができます」
「地震による被害をいかに防ぐのか」ということも高橋教授の研究分野である。災害の経験や地形調査から地震に弱い土地を特定する。例えば川跡のような軟弱地盤や低地は地震が発生すると、真っ先に被害を受ける。そういった「土地の履歴」を踏まえた上で土地開発や防災計画を作る必要があるという。
「『地震』と『震災』は異なる概念です。地震の発生は人間の力では防ぐことができません。しかし地震により人の生命や財産を失うこと、つまり震災を未然に防ぐことは可能です。」
高橋教授は現在64歳。来年度で定年となるが、研究への情熱は全く衰えていない。
「私が研究しているのは過去ですが、対象は現在や未来です。いかに災害を減らし人命を防ぐのか。それが私の研究の意義です」 (鶴)
立命館生活協同組合が運営するベーカリーカフェ「プログレッソ」が8日、びわこ・くさつキャンパス(BKC)アクロスイング1階にオープンした。平日10時から17時まで営業している。
生協がBKCユニオンショップなどで販売する焼き立てパンは一律120円(税込)であったが、同カフェで販売されるパンはおよそ80~160円(税抜)と価格に幅を持たせ、多店舗との差別化を図る。