夏の高温に強く、ほどよい粘りとまろやかな甘みを持ち、冷めても美味しい。みずかがみは平成25年秋に滋賀県でデビューし、徐々に作付面積を広げて、平成28年には約2300ヘクタールで作付が行われたものが収穫された。また一般財団法人日本穀物検定協会の食味ランキングにおいて、平成27年と28年の2年連続最高ランク特Aと評価されており、近江米の未来を支える品種として期待される。
みずかがみは平成24年に滋賀県で育成された。8月下旬収穫の早生品種だがコシヒカリと同じ極良食味で、コシヒカリやキヌヒカリと同程度の収量がある。また高温登熱性に優れ、かつ倒れにくい。平成25年のみずかがみの作付面積は169ヘクタールで県内水稲全作付品種に占める作付比率はわずか0.5%だったが、平成28年では約2300ヘクタールで作付が行われ、作付比率は7.2%まで増大した。産地としての信頼確保に向けて順調な滑り出しである。さらに一般財団法人日本穀物検定協会の食味ランキングで特A を取得したことがきっかけで、販売店での取扱数量が増加した。この特A評価は、対象の米の香り・粘り・硬さ・外観・味を国内複数産地のコシヒカリブレンド米と比較して、それらが特に良好とされた場合に出される。
みずかがみを近江米の中核品種とし、品質の保持や安全安心を徹底するために、近江米振興協会は平成29年産近江米「みずかがみ」推進ガイドラインを定めた。生産者自らがみずかがみを「守り、育てる」取組を組織的に行う体制づくりや取り組むべき技術等の統一を図るための指針である。これも産地としての信頼確保の一歩だ。
滋賀県ではみずかがみの他にもコシヒカリ、秋の詩、滋賀羽二重糯などさまざまな品種の米が生産されている。琵琶湖の恩恵を受けた滋賀の米を一度手にとってほしい。
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