【参院選2019 滋賀選挙区】候補者アンケート

25回参議院選挙が7月4日に公示され、21日の投開票日に向けた選挙戦がスタート。滋賀選挙区からは改選数1に3人の候補者が立候補した。本紙では6月25日までに出馬を表明した2陣営にアンケートで、若者目線から政策を聞いた。(50音順で掲載)

※滋賀選挙区では、他にNHKから国民を守る党より服部修氏(45)が出馬します。

※立命館大学新聞社としては、特定の政党や候補者の政治的主張に同意することはありません

※アンケートは文字数の制限をせず、全文掲載しております

 

 

嘉田由紀子(無所属 立・国・共・社)

嘉田由紀子(69)▼新人▼元滋賀県知事▼京大院(本人提供)
嘉田由紀子(69)▼新人▼元滋賀県知事▼京大院(本人提供)

問1 なぜ参議院選挙へ出馬するのですか?  

 出馬の目的は金持ち優遇で国民軽視の一強多弱の政治を変えること。具体的には二点あります。 一点目は「家計の現場」を支える「生活の安心」と「地域経済の活力」を取り戻すことです。安倍政権の6年半で、子どもの貧困や、雇用の非正規化が進みました。働く者の実質賃金はさがり、高齢者の年金は減り続け、「生活の不安」が増大しています。それでも「自己責任」と思い込み声をあげられない国民が多い。「自己責任社会」から「支え合い、分かち合う」「生活の安心」づくりが今こそ求められています。

 二点目は、国政の現場では、情報を「かくす」「かいざんする」「ないことにする」という数にまかせたやりたい放題で、立憲主義や民主主義が否定されています。

 このままでは日本の子どもたちの未来が破壊されるという強い危機感が高まったからこそ、4野党と市民団体が一致団結して統一候補を生み出した。「支え合い、分かち合う」社会づくりを求め、滋賀から良識を示したい。

問2 再選したらもっとも注力したい政策は何ですか?

① 家計をあたためること

 最低賃金を 1000 円に底上げをし、教育費の家計負担を軽減し、家計を破壊する恐れがある消費税増額に反対する。特に、軽減税率やポイント還元などで複雑すぎるこの10月の消費税は本来あるべき税の「中立性、公平性、簡潔性」からもはずれている。

② 少子化対応政策

 国難ともいわれる少子化は日本ではすでに 40 年前からはじまっていた。子育てに伴う経済的負担や精神的負担を社会全体として支え、法的整備を一体化して行える「子ども・家族省」の提案。

③ 災害・復興政策

 近年増えるゲリラ豪雨のように、想定外の大雨や台風、地震による災害が増えている。省庁別の縦割り対策を超えて、命を守る予防政策が可能な「防災・復興省」省の提案。

問3 高等教育無償化など教育の充実をどう図りますか?

 高校の無償化は民主党政権時代に進めることが出来たので、次は大学やその他、専門学校への支援が必要。ただし、現在進められている無償化には所得制限があるので、無償化だけではなく本当に必要な学生に対する給付型奨学金の拡充という選択肢など、あらゆる選択肢を視野に入れたうえで、学びたい人が学べる社会をつくるため、積極的に進めていく必要がある。

 高校の無償化は民主党政権時代に進めることが出来たので、次は大学やその他、専門学校への支援が必要。ただし、現在進められている無償化には所得制限があるので、無償化だけではなく本当に必要な学生に対する給付型奨学金の拡充という選択肢など、あらゆる選択肢を視野に入れたうえで、学びたい人が学べる社会をつくるため、積極的に進めていく必要がある。

問4 少子高齢化が進行した社会で、日本の社会保障制度を維持することは可能ですか?

 滋賀県の男性寿命は日本一となり、寿命が延びることは本来喜ばしいことであるが、若者が流出して高齢者だけが残る地域では、介護や医療の問題は切実である。また人口減少の中で年金などの支え手が減るなかで、支えるべき人が増えて、年金の持続性も問題となっている。また持続性については人口あたり出生率も全国二位となっており、支え手の確保も全国レベルを超えているものの全国で見ると大変厳しいのが現状。

問5 非正規雇用の増加やワーキングプアについてどう対策を取りますか?

 労働法制の運用を厳格にし、労働者が賃金や労働時間について、泣き寝入りしないよう整備する。最低賃金 1000 円を目指し、暮らしの底上げすることで、普通に働けば、普通に暮らせる社会を目指す。

問6 京都の未来をどう見据えていますか?

 滋賀の財産は住民力。元気な高齢者が中心となり、積極的に地域福祉や自治会活動などを担ってくれている。これこそが滋賀の財産であり、官民と地域が手を取り合い、滋賀を支えていくことは、今後の滋賀の未来を明るくする。 さらに、若い子育て世代が住みたいと思える環境をつくるためにも、地域のつながりはプラスであり、政治もそれをサポートしていくべき。

問7 若者に期待することは何ですか?

 あなたたちの悩みや苦しみの多くは今の政治が原因です。賃金から子育て、介護に医療、年金のことまで、政治と無関係なことは1つもありません。 しかし、日本国憲法の前文に「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」とある通り、国の政治には選挙を通じてしか行動することが出来ません。自分の未来の為にも、是非とも投票に行ってください。未来を変えるため、新しい政治の形を一緒につくりましょう!

二之湯武史(自由民主党)

二之湯武史(42)▼現職▼講師▼京大

問1 なぜ参議院選挙へ出馬するのですか?

 

 日本は今、高度経済成長を可能にした「人口増加」「内需拡大」の時代が終焉し「人口減少社会」に突入しております。世界でもグローバル化の進展、地球規模での気候変動、新興国の台頭、科学技術の飛躍的進歩などにより、私たちの暮らし方も変化が求められています。しかし、今の日本はかつての成功体験があまりにも強烈で、誰もが変化する必要性は理解しているものの、これまでのやり方を捨てきれないというのが現実だと思います。ものの豊かさから心の豊かさへ。短期的な成長から持続的な成長へ。多様性を認め合い、常にイノベーションが生まれる創造社会をつくるために、こうしたビジョンを丁寧に訴え、わが国を、滋賀県を新しいステージへ導くことが私の使命であると考えたため。

 

問2 再選したらもっとも注力したい政策は何ですか?

 

 1期6年で取り組んできた、食・食文化、観光、スポーツの振興をさらに強力に推し進め

ます。また、アベノミクスをさらに進め、効果が実感に変わるよう成長と分配の好循環を

つくりだすために責任を持って取り組む。全世代型の社会保障を実現して日本に滋賀に活

力を取り戻すために自公連立で取り組む。

 

問3 高等教育無償化など教育の充実をどう図りますか?

 意欲と能力のある若者が、経済的理由で質の高い高等教育を受けることを断念することがないよう、低所得世帯の若者に対し、これまでも無利子奨学金の拡充など所得等に応じた支援を拡充してきました。そうした中、所得の低い世帯の若者の進学率が依然として低いことを踏まえ、真に支援が必要な若者に対する高等教育の無償化に賛成します。子供たちにツケを残さないよう消費税の引上げでしつかりと財源を確保しつつ、来年4月から給付型奨学金と授業料減免を大幅に拡充します。皆さんから頂く消費税が有効に活用されるよう、教育の質の確保など大学改革を進めつつ、新制度の円滑実施に取り組み、頑張る学生をしっかりと支援していきます。

 

問4 少子高齢化が進行した社会で、日本の社会保障制度を維持することは可能ですか?

 

 支える側と支えられる側のリバランス等を通じ、年金をはじめ人生100年時代に相応しい社会保障制度を構築します。人生100年時代に対応した年金制度の構築に向けて、厚生年金の適用拡大を進めるとともに、年金受給開始時期の選択肢の拡大等を進めます。

 国民皆保険を堅持し、小児・周産期医療、救急医療等の確保、医師偏在対策、医師の働き方改革を進め、安心して受けられる医療の確保を図ります。住み慣れた地域で「切れ目のない医療・介護」が受けられるよう、地域包括ケアシステムを強化します。介護・福祉人材の確保と介護の受け皿整備を進め、介護離職ゼロを実現するとともに介護予防・フレイル対策、共生と予防を柱とする認知症対策を進めます。

 

問5 非正規雇用の増加やワーキングプアについてどう対策を取りますか?

 

 正規雇用の柔軟性を高め、その時々の経済状況などに左右されず、また出産・育児・介護などの事情にも対応して働ける環境を整える。また、労働市場の流動化、新卒一括採用の廃止なとを通じ、人生何度でもやりたい仕事に挑戦できる社会にします。

 

問6 滋賀の未来をどう見据えていますか? また若者に期待することは?

 

 滋賀県は日本の中で唯一といっても過言ではない多くの資源がまだまだ眠っています。それは皆様が毎日目にする琵琶湖もその内の一つです。また、滋賀県が有する食材・神社仏閣などの歴史的遺産も使い方ひとつで激変いたします。

 大切なことは、県民の皆様が今一度自分たちが住んでいる故郷の魅力を再認識し、それをどう活用するのかという意識が持てるかどうかです。

 私は、そのきっかけを作るために、琵琶湖での湖上スポーツの振興やフードツーリズムなどを創設いたしました。そして、今後はプロバスケだけではなく、様々なスポーツやイベントが開催できるアリーナやJリーグへの参入を目指すなど取組んでおります。私の役目は、若い世代がこれかの日本、滋賀を背負って、明るい未来を創造するために働くことであります。

 学生の皆さんはまだ若いですが、間もなく社会人として日本を、滋賀をリードしていくことになります。残された学生時代の時間を大いに楽しむとともに、今しかできない様々なことにチャレンジして、社会から必要とされる人間力を磨いて頂きたいと思います。