学生が企画する、学園を挙げた一大イベント「Sustainable Week」が2017年10月1日(日)~10月6日(金)に立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)で開催される。
「Sustainable Week」は学内のサークルや研究室、学生団体などが参加し、学生同士の連携によって、世界で起こっている問題への解決へ向け主体的に取り組むという、次世代のキャンパスモデルとなることが期待される。
国連は、2015年9月に開催された「国連持続可能な開発サミット」において、17の達成目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択した。今回のイベントでは、国連のSDGsの取り組みと絡め、BKCを“ひとつの小さな地球”と捉え、SDGsをBKCにおける1万人規模の社会問題にアレンジし、学内で17個のSDGsを達成することを目標としている。SDGsの取り組みは、世界のみならず日本でも北海道大学などが実施しているが、こうした17のSDGsの目標を学生団体が1団体で1ミッション担当するという発想は、日本初の試みだ。
またBKCと滋賀県の連携にも注目である。2017年6月に開催された「滋賀×SDGs」のイベントの中で、滋賀県は県としてSDGsの活動に取り組んでいく姿勢を表明したばかりだ。そういった経緯もあり、SDGsという目標に対して、BKCで同イベントを主催するSustainable Week実行委員会と滋賀県が、共に全国に先がけて大学と県との連携が自然と行われた。
学生と県との連携は厳しい点もあるが、大学として立命館地球環境委員会などがしっかりとバックアップすることで、滋賀県との連携が可能になった。滋賀県としてSDGsに取り組んでいくということも、他の県にはない、特色ある試みだとして期待される。
今回のイベントは、学内の環境システム工学科が主体となって取り組んでいる。そもそも「Sustainability」とは、環境のみならず、社会・経済が加わることで、より広い視野で物を考えることができる、という考え方だ。持続可能な開発のためには、この、環境・経済・社会をバランスよく取り組んでいく必要がある。Sustainable Week実行委員会・実行委員長の馬場亮輔さん(理工4)は、「環境問題というのは二次災害的だ」と話す。馬場さんによると、経済的・社会的に問題を見た場合、環境はあくまで結果としてついてくるものであり、「17個のSDGsを達成しなければ環境問題も解決しない」という。また、「環境問題に取り組む人は、全体に視点を持つことに長けており、そういう意味でも環境システム工学科が主導して取り組んでいく意義は大きい」と語った。
まだまだ課題こそ多いが、SDGsに懸ける強い思いを持った学園のリーダーたちが、力をあわせて「Sustainable Week」を成功に導こうとしている。学園を懸けた一大イベントの今後の動向に期待だ。(花田)
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