BKCから社会問題を解決:Sustainable Weekが開催

【11月号紙面より】

 

 10月1~6日、びわこ・くさつキャンパスでSustainable Week(以下、SW)が開催された。学生が主体となって、国連が掲げるSDGsの17個の達成目標を学内版の達成目標と捉え、1団体で1ミッションを担当。様々なイベントが行われ、参加者は合計2300人以上にのぼった。関わった学生は約700人。学生主導のイベントとして今後の見本を作った。

 

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 様々な企画が開催されたSWだが、2、3日には学生の自主性と行動力向上を目的に、BKCインキュベータに入居しているベンチャー企業の方を迎えて講演会が開かれた。ユニゾンファブリク代表の岡田孝浩氏(経営学部卒) は経営者に必要なこととして、責任感・決断力・考察力を挙げた。「いざ決断するとなった時、リーダーは意外と孤独」と述べつつも「なかなか相談出来ないからこそ、自信を持って決断するしかない」と自身の経営観について語った。

 5、6日にかけては、学生にZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) について知ってもらおうと、未来の住宅を提案する企画が行われた。ZEHとは、電気代節約のためエアコンを使用しないといった「我慢する省エネ」ではなく、健康かつ快適な状態の中で「無理のない省エネ」に取り組もうとする考え方だ。それを可能にするのが入れ子構造だ。入れ子構造にすることで、外気の影響を遮蔽しつつ光や風を効果的に取り入れることができる。またこの構造は、住まい手の家族構成の変化に応じ、多様な生活スタイルに対応できるという点でも有効だ。

 SWでは、ZEHに人が生活する上で必要不可欠な水という観点を加えた。住宅の模型を例に、水の無駄をなくし、繰り返し使うことを家単位で取り組むコンセプトを紹介した。

 本学理工学研究科の織田浩平さんは「SWを通して他の団体との繋がりができた。それぞれの学生が個として活動してはいるが、イベント成功という大きな目標は同じ。そのおかげで成功に導けた」と活動に手応えを感じたようだ。